ネットで評判の良かったワイヤレスイヤホンを買ったら、通勤電車の中では音が途切れがちで、結局使わなくなった。レビュー記事には「快適」としか書かれていなかった。こんな経験はないでしょうか。
アフィリエイトのレビュー記事を書く立場になったら、この「書かれていなかったこと」を書けるかどうかが、読者の信頼を左右します。この記事では、ASPで紹介する案件の選び方と、物販のレビュー記事の書き方を、読者を後悔させない視点で整理します。売上や報酬の見込みについては触れません。
案件選びは「自分が買ったもの」から始める
ASPの管理画面には、たくさんの広告が並んでいます。報酬額の高いものから目を通したくなりますが、最初の基準は「自分が実際に買って使ったことがあるか」です。
使ったことがある商品なら、良い点も不満な点も、自分の言葉で書けます。逆に、使ったことのない商品のレビューは、どうしてもメーカーの説明の言い換えになります。読者が求めているのは、カタログの要約ではありません。
今は持っていないけれど紹介したい商品がある場合は、自分で購入するか、店頭で試すなどして、実際に触れてから書くことをおすすめします。手間はかかりますが、そのぶん、ほかのレビューにはない一文が書けるようになります。
候補が見つかったら、提携する前に、広告ごとの条件を確認します。
- 成果の条件:購入で成果になるのか、どの時点で確定するのか
- 承認されない場合の条件:キャンセルや返品などの扱い
- 掲載できる媒体:ブログ、SNSなど、どこに掲載してよいか
- 禁止されている表現や、比較の仕方のルール
物販の場合、ASPのほかに、ネット通販サイトが自ら運営しているアフィリエイトの仕組みを利用する方法もあります。いずれも規約や条件はサービスごとに異なるため、公式の説明を読んでから使い始めてください。
レビュー記事は「使った場面」で書く
読者が知りたいのは、その商品を自分の生活に持ち込んだとき、どうなるかです。そこで、レビューは機能の一覧ではなく、使った場面ごとに書きます。
先ほどのイヤホンなら、こんな構成が考えられます。
- 結論:どんな人に向いていて、どんな人には向かないか
- 通勤電車での使い心地:混雑時の音の途切れ、周囲の音の聞こえ方
- 在宅勤務での使い心地:オンライン会議でのマイクの聞こえ方、長時間の装着感
- 気になった点:充電の持ち、ケースの大きさ、アプリの使い勝手
- 購入前に確認したいこと:対応機種、保証の内容
場面ごとに書くと、読者は自分の生活に置き換えて判断できます。写真を載せる場合は、自分で撮ったものを使い、他のサイトやメーカーの画像を無断で使わないようにします。メーカーの画像を使いたい場合は、ASPで提供されている素材や、使用が許可されているものに限りましょう。
使用期間も書いておきましょう。「3か月、平日は毎日使った結果」と添えるだけで、読者は感想の重みを判断できます。買ってすぐの感想と、長く使ったあとの感想は、同じ商品でも違うものです。
「向かない人」を書く勇気
レビュー記事で最も大切で、最も書きにくいのが「向かない人」の部分です。商品を紹介して報酬を得る立場からすると、買う人を減らすように思えるからです。
しかし、向かない人に買わせてしまえば、返品やキャンセルにつながり、成果として承認されない可能性もあります。何より、その読者は二度とあなたの記事を信用しないでしょう。「通勤で使うなら、もう少し接続の安定したモデルを検討したほうがよいかもしれません」と書けるかどうかが、レビューの信頼性を分けます。向かない人をはっきり書いた記事は、向いている人にとっても「この人の評価なら信じられる」という安心材料になります。
比較記事を書く場合も同じです。紹介報酬のある商品だけを持ち上げ、報酬のない商品を不当に低く評価するのは、読者を欺くことになります。比較は、自分が実際に試した範囲で、同じ基準で行いましょう。基準そのものを記事の中で示しておくと、読者は自分にとって大事な項目だけを拾って読めます。
公開前のチェックリスト
レビュー記事を公開する前に、次の点を確認します。所要時間は10分ほどです。
- 記事の冒頭など分かりやすい位置に、広告を含むことを表示しているか(ステルスマーケティング規制の対象は原則として広告主ですが、広告主やASPは表示を求めています)
- 効果や性能を断定する表現、根拠のない「最高」「一番」などを使っていないか
- 価格や仕様は、公開時点の公式情報と一致しているか(変わる可能性がある旨を添えたか)
- 使っていない機能を、使ったかのように書いていないか
- 画像や引用の出どころは問題ないか
レビュー記事は、一度公開したら終わりではありません。価格の改定や後継機の発売があれば、記事を更新します。半年に一度、自分のレビュー記事を読み返し、今の自分ならこの商品をすすめるかを考える。その繰り返しが、記事と書き手への信頼を育てていきます。